インターンEXPO 編集部では、イベント参加者へのインタビューを通じて、「参加後に何が変わったか」をリアルな声で残しています。
今回お話を伺ったのは、27 卒の A さん (私大文系・首都圏)。学生時代の活動はサークルのみで、「ガクチカで語れることがない」と就活初期に悩んでいた A さんが、インターンEXPO 参加をきっかけに、3 月時点で大手企業 3 社の特別選考ルートに進むオファーを獲得するまでの軌跡を、本人の言葉でお届けします。
「就活って "派手な学生" のためのゲームだと思っていました。そうじゃないと気づけたのが、イベント参加の一番大きな価値でした」
参加前 — 「ガクチカで語れることがない」状態#
── まず、就活を始めた頃の状況を教えてください。
A さん: 3 年生の 5 月くらいから就活を意識し始めました。最初に SPI 対策と自己分析の本を買ってみたんですが、自己分析を進めるほど 「自分には書くことがない」 という感覚が強くなって。
サークルは入っていたんですが、代表でもないし、特別な実績もなくて。アルバイトは飲食店で、特に何かを改善したわけでもない。「これでガクチカ書けるかな…」と思いながら、自己分析のフォーマットを埋めようとして手が止まっていました。
── 周りの学生はどんな状況でしたか?
A さん: SNS で見えてくる学生は、長期インターンとか、大会優勝とか、起業とか、すごい人ばかりで。「就活って、そういう派手な経験を持っている人のためのゲームなんだな」と思って、初期はかなり気持ちが落ち込んでいました。
参加のきっかけ — 「とりあえず行ってみるか」#
── インターンEXPO を知ったきっかけは?
A さん: 大学の友人が「無料だし、人事と直接話せるらしいよ」と教えてくれて。正直、最初は期待していませんでした。就活イベントって、企業の話を一方的に聞いて終わり、というイメージだったので。
ただ、「参加企業からオファーカードがもらえることがある」「5 人に 1 人が特別選考に進める」というのを聞いて、「行くだけ行ってみるか」と。
── 参加前に何か準備はしましたか?
A さん: 参加企業のリストを見て、興味のある 5 社くらいの採用ページをざっと読んだくらいです。深く準備していくと身構えてしまうので、「ふらっと話を聞きに行く感じ」で行ったほうがいい と友人に言われて、その通りにしました。
当日 — 「人事と話す」のではなく「人事に質問される」体験#
── 当日の印象は?
A さん: 他の就活イベントとは全然違いました。少人数の座談会形式 で、企業の人事の人が学生 4〜5 人と向き合って話す感じで、しかも企業が全テーブルを順番に回ってくるので、全社の担当者と話せました。距離が近くて、最初は緊張しました。
驚いたのは、こちらが質問する前に、人事の方から学生一人ひとりに質問してくる こと。「大学では何を勉強しているの?」「サークルは何やってるの?」「最近気になっているニュースある?」── 雑談に近いんですが、確実に観察されている感じはありました。
── 印象に残った企業はありましたか?
A さん: 一番印象に残ったのは、大手 IT の人事の方 でした。サークルの話をしたら、「サークルで意見が割れたときに、どうやってまとめてきた?」と聞かれて。
最初は「特に何も…」と答えそうになったんですが、ふと思い出して、サークル合宿の行き先を決めるときに、自分が間に入って意見を調整した話をしたんです。それまで自分が "ガクチカ" になると思っていなかった話。
そしたらその人事の方が、「それ、立派なファシリテーション経験だよ」と言ってくれて。自分の経験を再定義してもらえた感覚 がありました。
当日の収穫 — オファーカードと「自己認識のアップデート」#
── オファーカードはもらえましたか?
A さん: 当日もらえたのは 2 社。後日メールで追加で 1 社、合計 3 社からオファーカードをいただきました。
ただ、自分の中で大きかったのは、オファーカードよりも自己認識がアップデートされたこと です。「自分には語ることがない」と思っていたのが、「実は語れることはあった、ただ自分が見つけられていなかっただけ」 だと気づけました。
「派手な経験を持っていない学生こそ、イベントに行くべきだと思います。自分では気づけない自分の良さを、他人の質問で引き出してもらえるから」
参加後 — ES と面接の質が一段変わった#
── 参加後、就活の進め方は変わりましたか?
A さん: 大きく 2 つ変わりました。
1 つ目は、ES の書き方。それまでは「すごい経験を探さなきゃ」と思って書けなくなっていたのが、「日常の中で自分が何を判断しているか」を切り取れば書ける ようになりました。サークル合宿の話を、面接で深掘られても話せる構造で書けるようになって、ES の通過率が一気に上がりました。
2 つ目は、面接の臨み方。「アピールしなきゃ」ではなく、「自分の判断の癖を、相手に説明してみる」 という姿勢に変わりました。緊張も減りました。
── 特別選考にはどうやって進みましたか?
A さん: イベント後、オファーカードをいただいた 3 社のうち 2 社は、通常選考をスキップして いきなり最終面接 1 つ手前まで進める ルートでした。残り 1 社は、ES を出すだけで一次面接通過扱いになる、というルート。
3 月時点で、3 社とも特別選考が始まっていて、現在はそのうち 1 社で内定が出ています。
これから参加する学生へ#
── 最後に、これから インターンEXPO に参加する学生へメッセージをお願いします。
A さん: 一番伝えたいのは、「特別な経験を持っていない学生こそ参加すべき」 だということ。
僕も最初は「自分なんかが行っていいのかな」と思いました。でも実際に行ってみると、人事の方は学生のスペックではなく、思考の癖や、人柄を見ている。むしろ普通の学生の方が、素の対話ができて評価されやすいかもしれません。
そして、参加前に身構える必要はないです。「自分の話を、他人の質問で引き出してもらいに行く」 くらいの気持ちで行くのがちょうどいいと思います。
編集後記#
A さんのケースは、インターンEXPO 参加者の中でも典型的なパターンです。「ガクチカで語れることがない」と思い込んでいた学生が、人事との対話を通じて自己認識をアップデートする ── このプロセスが、その後の選考通過率を底上げします。
特別選考オファーは、輝かしい経験を持つ学生だけに渡されるわけではありません。自分の判断の癖を、構造的に語れる学生 が選ばれています。インターンEXPO は、そのトレーニングの場として機能している、という側面が強いと言えます。
次回 Vol.2 では、理系院生で長期インターン経験のある B さんに、A さんとは別タイプの就活設計について伺います。