インターンEXPO 編集部では、イベント参加者へのインタビューを通じて、参加後に就活がどう変わったかをリアルな声で残しています。
今回お話を伺ったのは、27 卒の B さん (国立大学理工学部修士 2 年)。材料工学の研究室に所属し、「就活 = 研究職かアカデミア」としか考えていなかったという B さんが、インターンEXPO への参加をきっかけに視野を広げ、最終的にメーカーの技術営業職と IT 企業のプリセールス職という 2 軸の内定を得るまでの軌跡を聞きました。
「理系は研究職か技術職しかないと思ってたんですが、それは単純に知らなかっただけでした」
参加前 — 「研究職一本、それ以外は考えたことがない」#
── まず、就活を始めた頃の状況を教えてください。
B さん: 修士 1 年の春は、まず教授に「研究頑張れ」と言われていたので就活に本腰を入れていませんでした。秋頃になって「そろそろ研究職の選考を調べないと」と思い始めたのですが、研究職って求人が少ないんですよ。同期の院生たちも「研究職は狭き門」という認識はあっても、「じゃあ他に何があるか」まで考えていませんでした。
── 研究職以外の選択肢を考えたことはありましたか?
B さん: 正直、ほとんど考えていませんでした。「理系 = 技術職か研究職」という思い込みがあって。文系就職という言葉は知っていましたが、「自分には関係ない話」と思っていた。研究室のメンバーも同じような感じで、「院卒で営業?」みたいな空気感がありました。
── インターンEXPO に来るきっかけは?
B さん: 研究室の先輩に「就活イベント行っておけよ」と言われて、正直半信半疑で行きました。「どうせ文系向けのイベントでしょ」という偏見があって (笑)。でも「行ってみたら面白かった」という先輩の一言で、とりあえず参加してみようと。
参加当日 — 「技術営業」という職種の存在を初めて知る#
── イベントで印象が変わった出来事はありましたか?
B さん: 座談会で化学メーカーの担当者と同じテーブルになった時に、「技術営業」という職種の説明を聞いたんです。「顧客の技術的な課題を理解した上で、自社製品でどう解決するかを提案する職種」という説明で、「あ、これ研究室で培った専門知識がそのまま使える」 と思って。
── その前は技術営業という職種を知っていましたか?
B さん: 全然知りませんでした。「営業」と聞くと「研究と関係ない仕事」という先入観があったので。でも技術営業は理系の専門知識があることが武器になると聞いて、完全に認識が変わりました。「自分の研究知識が、顧客と話す場面で価値になるなら、それは研究職と本質的に似ている部分があるんじゃないか」と思ったんですよね。
── IT 企業の担当者との話も印象的だったと聞きましたが?
B さん: 立食交流会でIT企業の担当者に自分から話しかけてみたら、プリセールスという職種を教えてもらいました。技術的な提案を顧客向けにするという意味では技術営業と近い役割で、「理系の専門性を活かしながら、人と接する仕事ができる」という選択肢があると初めて理解しました。その担当者が「エンジニアの言葉を顧客向けに翻訳する仕事が一番楽しい」と言っていて、それが自分のやりたいことに近い気がしたんです。
── 理系特有の「自分には関係ない」という感覚が崩れた瞬間でしたか?
B さん: そうですね。それまで「理系就職 = 研究職 or 技術職」という二択しかないと思っていたのが、「技術的な知識を持ちながら顧客に向き合う仕事」という第三の選択肢があると分かった。そしてその選択肢の方が、自分の「人と話すのが好き」という性格に合っているんじゃないかとも気づきました。
「研究室での専門性が「武器」になる職種があることを知らなかった。インターンEXPO で初めて気づいた。」
Source: InternEXPO 参加者 voice
参加後 — 技術営業とプリセールスを軸に就活を本格化#
── イベント後、具体的にどう動きましたか?
B さん: まずインターンEXPO の座談会で話した化学メーカーの採用担当者に、イベント後に採用ページから連絡して OB/OG 訪問を依頼しました。「技術営業の実際の仕事内容を教えてほしい」という目的で。
OB/OG 訪問で聞いたのは「自分の研究テーマ (材料工学) が技術営業でどのくらい活かせるか」「文系出身の技術営業と理系出身の技術営業で、仕事の違いはあるか」という 2 点です。答えは「直接の専門領域でなくても、理系的な思考力と技術への親しみが顧客との信頼構築に効く」でした。それで「専門知識がないと無意味」という思い込みが外れました。
── OB/OG 訪問はどのくらいの件数行きましたか?
B さん: 最終的に 8 社くらい行きました。理系院生の場合、「研究室にこもっていて就活の情報が少ない」という状況になりがちなので、意識的に外に出るようにしました。インターンEXPO で知り合った採用担当者経由で、同業他社や関連会社の社員さんも紹介してもらえて、ネットワークが広がっていきました。
── 選考はどう進みましたか?
B さん: インターンEXPO で出会ったメーカー 1 社と IT 企業 1 社の選考に進みました。面接では「なぜ研究職でなく技術営業・プリセールスを選んだか」という質問が必ず来るので、そこを準備しました。
準備した答えは「研究職は専門的なアウトプットを深く追求する仕事だが、自分は顧客の課題に技術で応えるインタラクションに充実感を感じると気づいたから」です。正直に話したら、両社とも「それは本質的な理由だ」と言ってもらえて。
── 理系院生ならではの強みを感じた場面はありましたか?
B さん: 技術営業の面接で「顧客の技術的な課題をどう整理しますか?」と聞かれた時に、研究室で実験の問題点を仮説ベースで整理してきた話をしたら、面接官に「まさにその思考が技術営業に必要なものだ」と言われました。理系で培った「問題の構造化」が、思っていた以上に評価されると知った瞬間でした。
── 結果は?
B さん: メーカーの技術営業と IT 企業のプリセールス、両方から内定をもらいました。最終的にはメーカーの方に行くことにしましたが、「自分には 2 つの選択肢がある」という状態で意思決定できたことが、判断の精度を上げてくれたと思っています。
参加前後で変わったこと#
── インターンEXPO 参加前後で最も変わったことは何ですか?
B さん: 「就活の選択肢の広げ方の解像度」ですね。研究職以外も、理系の専門性を活かせる仕事があると知ったこと。そして「人と話すのが好き」という自分の特性が、就活においてプラスになる職種があると気づいたこと。これは インターンEXPO に行かなければ、ずっと「研究職か否か」の二択で悩んでいたと思います。
── 同じ状況の理系院生に向けてアドバイスをするとしたら?
B さん: 「研究職は狭き門だから、仕方なく他の職種に行く」という発想を変えてほしいです。技術営業やプリセールスは「研究職の代替」ではなく、「理系の専門性が武器になる別の仕事」です。この認識の違いが、選考でも伝わると思います。
── 最後に、今後参加を検討している理系学生へのメッセージを
B さん: 「理系向けのイベントじゃないかも」と思っていても、行って損はないと思います。私みたいに、知らなかっただけで自分に合う職種が存在することに気づく可能性があります。研究職一本に絞る前に、選択肢を広げる場所として使ってみてください。1 回行くだけで、就活の地図が変わります。